特別な夜、重症心身障害児と家族のための「ドリームナイト・アット・ザ・花やしき」
2025年10月22日、東京都の浅草花やしきで、特別なイベント「ドリームナイト・アット・ザ・花やしき」が開催される。このイベントは、重症心身障がい児とその家族、さらに支援者を対象にしたもので、家族が一緒に楽しめる機会を提供することを目的としている。参加者には、学び、遊び、交流ができる貴重な体験を提供する。
このイベントの背後には、「同じような境遇のママ友・パパ友と話す機会が少ない」といった、家族からの声がある。重症心身障がい児を育てる家庭は、外出する際のハードルが高いため、こうした場を作ることが求められていた。
COCOLONとフローレンスの協力による実現
この目的に賛同したのが、特定非営利活動法人EPOが運営する「COCOLON」と認定NPO法人フローレンスだ。両団体は、互いの経験やネットワークを活用し、地域の家族に向けた幅広い支援を展開。イベントの企画は、オランダ・ロッテルダム動物園発の世界的プロジェクト「ドリームナイト・アット・ザ・ズー」の理念を元に、遊園地を貸し切った特別な体験を提供する形で進められた。
安心して楽しむための工夫
イベントでは、重症心身障がい児とその家族が安心して遊べるよう、様々な工夫が施される。広いスペースでは、仮設のおむつ交換スペースを設置し、バギーや車いすから降りることなくおむつ交換ができるよう配慮。この他、スタッフは障がい支援に慣れており、アトラクションへの乗車も安心して手伝ってくれる。
参加者は、落ち着いた環境でアトラクションを楽しむことができ、医療デバイスに関する配慮も行き届いているため、安心して過ごせる。
遊園地ならではの楽しみと交流
アトラクションに乗れない場合でも、遊園地の特性を活かして、フードサービスや飲み放題のドリンクが用意されている。これにより、家族同士が交流する機会が増える。さらに、ステージでは音のなかまたち(代表:やまキッズ)によるミニコンサートも開催され、参加者は普段とは異なる非日常的な体験を楽しむことができる。
企業の寄付による支援
本イベントに対しては、多くの企業からの寄付があり、参加者は無料で招待される。重症心身障がい児や医療的ケア児を抱える家庭の支援への関心が高まっていることは、今後ますます重要なテーマになっていく。また、こうした取り組みを続けていくことで、支援の輪を広げることができると考えられる。
今後のイベント情報
「ドリームナイト・アット・ザ・花やしき」は、COKOLONとフローレンスが共同で企画した注目のイベントである。参加者数は40組150名と限られているが、広がるコミュニティの輪の中で、家族の絆や新たなつながりを感じてもらえれば幸いだ。イベントはメディアからの取材も受け付けており、今後も家族向けの様々なイベントが企画される予定だ。
このような活動を通じて、重症心身障がい児を持つ家族がより良い生活を送るための支援を今後も行っていきたい。