児童養護施設の高校生を支援する「ドリームナビゲーター」プログラムの展望
最近、特定非営利活動法人JAMネットワークが実施する「ドリームナビゲーター」プログラムが、2025年度のロート子どもの夢基金における第2回助成事業として採択されました。このプログラムは、児童養護施設で育つ高校生の自立を支援するために設計されています。
プログラムの社会的意義
児童養護施設に住む子どもたちは、通常、18歳で退所することになります。しかし、彼らは多くの場合、家族からの支援を受けられずに自立を強いられ、自分の未来について悩むことになります。研究によると、約70%の子どもたちが虐待を経験しており、そのため自己肯定感が低い傾向にあります。こうした背景から、就職後も人間関係のトラブルによって早期離職してしまうリスクが高く、貧困の連鎖も続いています。
そこで、「ドリームナビゲーター」プログラムは、自己表現力を向上させるために「言語化」を取り入れ、調理実習を通じてチームワークを経験させ、様々なロールモデルとの対話を行うことで、高校生たちが自分の可能性を見出せるよう支援しています。
プログラムの内容
このプログラムの具体的な活動内容には次のようなものがあります。まず、「ことばキャンプ®」メソッドを利用し、自己表現・対話力・思考力の向上を目指します。次に、調理実習を通じてのチームワーク体験を行い、協力することによって内省を促進し、他者との関わりを強化します。また、困難を乗り越えたロールモデルとの対話により、参加者は自らの将来についての視野を広げることができます。加えて、キャリアコンサルタントの資格を持つ社会人メンターが伴走支援を行うことで、具体的なキャリアの選択肢も提示されます。
期待される成果
このプログラムにより、参加する高校生たちは自己肯定感を高め、実践的なコミュニケーション能力や自己理解が深まることが期待されます。進学や職場での人間関係を築く際に必要なスキルを得るための基盤が形成され、将来的に自立後の困難に直面した時にも支援を求めたり、他者との関係を築く力を身につけることができるでしょう。
また、多様なロールモデルとの対話によって、人生には何度でもチャンスがあることを学びながら、自分らしい未来を切り拓くためのレジリエンスも育まれます。
JAMネットワークについて
JAMネットワークは2003年に設立され、「どんな環境に生まれた子どもも自分の未来を自分で描ける」という理念に基づいて活動しています。これまでに140以上の施設で1050人の子ども、さらに3500人の職員に対して支援を提供してきました。
このような活動を通じて、社会的養護のもとで育つ子どもたちが自己肯定感を高め、社会で自分らしく生きていけるように、持続的な支援が行われています。
寄付のお願い
「ドリームナビゲーター」プログラムを支援したい方は、Giveoneサイトを通じての寄付が可能です。寄付は税制優遇の対象にもなり、プロジェクトの強化につながります。
お問い合わせ先
NPO法人JAMネットワーク
住所: 〒231-0002 横浜市中区
電話: 090-9016-5299
メール: info@jam-network.net
URL:
https://www.jam-network.net/
私たちの子どもたちの未来をより良いものにするために、ぜひご協力をお願いします。