入院中の子どもに付き添う家族の実態調査2025が始まりました

入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2025が開始

認定NPO法人キープ・スマイリングが、入院中の子どもに付き添う家族の実態を探る「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2025」を開始します。本調査は、2022年に行われた「付き添い実態調査2022」の続編であり、ここから得られた情報をもとに、付き添い環境の現状と課題を把握することを目指しています。

調査の背景と目的

2022年の調査では、多くの家族が「食事が確保できない」「睡眠不足に悩まされている」「子どもから目を離せない」といった切実な声を寄せました。これにより、家族が付き添いのために大きな負担を強いられたことが明らかになりました。この結果を受け、国や医療現場での生活環境改善の必要性が認識され、診療報酬の改定や、こども家庭庁の補助金創設といった制度的変化がもたらされました。

これらの流れを受けて、今回の調査では、家族の付き添い環境が改善されたかどうか、依然として残る課題は何かを明らかにしていきます。具体的には、入院付き添いを経験した家族、全国の小児医療機関、都道府県を対象に、各々の現状を把握します。この調査結果は2026年春に発表される予定です。

調査スケジュール

- 2025年10月から12月にかけて ：調査実施
- 2026年1月から3月 ：データの回収、集計、分析
- 2026年4月から6月 ：調査結果の発表、要望書の提出、記者会見、オンライン説明会など
- 2026年7月以降 ：学会発表、病院の支援、成功事例の共有など

調査対象と内容

調査は以下の対象に分かれて実施されます：
1. 入院付き添い経験のある保護者
- 食事、睡眠、経済的状況、きょうだい支援などの実態とその変化について

2. 小児医療機関
- 付き添い環境、診療報酬改定の影響、補助金の活用状況

3. 全国47都道府県
- 補助金の申請状況、予算、進捗状況

理事長のメッセージ

理事長の光原ゆきは、前回の調査で寄せられた切実な声を受けて、国が具体的な制度改革を進めていることを評価しながらも、現場では依然として大きな課題が残されていることを懸念しています。「家族が安心して付き添い、また離れることができる環境を整えることが急務です」と語ります。彼女はこの調査を通じて、より良い環境を実現するための根拠を示し、各方面の連携を強化することを目指しています。