東京都が子どもたちの声を活かす実践ガイドを発表
2024年度から始まる「こどもワークショップ」に向け、東京都こども政策連携室が発行した「こどもワークショップ実践ガイド」が登場しました。このガイドは、子どもたちの意見を効果的に行政に反映させるための実践的な手法が盛り込まれた貴重な資料です。
なぜこのガイドが必要なのか?
近年、こども基本法が施行されたことにより、国や地方公共団体は子どもに関連する施策において子どもたちの意見を必ず反映させる義務が生じてきました。しかし、実際にどのように進めれば良いのか、その具体的な方法に悩む行政関係者が多いのも事実です。そこで、この実践ガイドが必要とされました。
これまで「子どもの声を聴くための手引き」や「入門書」は存在しましたが、実際の手続きや運営に関する詳細が書かれた資料はほとんどありませんでした。そこで、東京都こども政策連携室と一般社団法人TOKYO PLAYは手を組み、このガイドを作成しました。
ガイドの内容と特徴
ガイドは、
概要設計、募集、実施準備、本番、意見反映、フィードバックの5つのフェーズに分かれています。具体的には、以下のような内容が含まれています。
- - 聴くことの重要性: 子どもの権利条例などに基づく「なぜ聴くのか」の理由が詳述されている。
- - セーフガーディング手法: 子どもを守るためのSOSへの対応フローが明示されている。
- - 実際の文書の雛形: 募集要項、応募フォーム、メール文面などの具体例が収録。
- - ファシリテーション研修: 6つのモジュールに分かれた研修内容が紹介されている。
- - 運営の詳細: 台本やマニュアル、備品リストなど、運営に必要な情報が充実。
- - フィードバックの整理法: 子どもたちの意見をどのように整理し、伝えるかの手法も詳しく説明されています。
また、本文中には14本のコラムがあり、現場の職員たちが思考過程や判断基準を語っています。特に、「図書館がほしい」という具体例を通して、子どもたちの声を単純に集めるだけではなく、実際にどういう声が子どもたちの「views」を代表しているのかを考えることの重要性を訴えています。
TOKYO PLAYの役割
一般社団法人TOKYO PLAYは、このワークショップの立ち上げにあたって重要な役割を果たしています。具体的には、ファシリテーションの設計や、運営全般に関与し、子どもたちから受け取った意見をどのように整理して反映するかに注力しています。
成果と今後の展望
2024年度に行われるワークショップは、子どもたちの意見を集約し、多くのプロジェクトでの実施が予定されています。たとえば、生活文化スポーツ局が主催する「東京2025世界陸上」で、実際に子どもたちの意見を反映した企画が進行中です。更に参加した子どもたちの98.1%が「参加してよかった」との声をあげ、事業の重要性が確立されつつあります。
このガイドは、東京都の子供政策連携室のウェブサイトで無償で公開されるため、県内外の自治体も活用しやすくなっています。
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TOKYO PLAYの「子どもの遊びに優しい東京」を目指すビジョンも、今後の施策において大きな影響を与えるでしょう。子どもたちの声が、これからの東京をどのように変えていくのか、その動向が楽しみです。