江田島で子どもたちが挑む牡蠣の飼育プロジェクト
広島の美しい海と豊かな海の恵みを学べる「瀬戸内こども牡蠣調査団」の活動が、今新たなステージに突入しました。小中学生からなる22名の子どもたちが、実際に牡蠣の幼生を水槽で飼育し、その観察を通して海の環境について深く学ぶこのプロジェクト。2023年の7月に行われた現地調査を経て、9月にスタートしたこのプロジェクトについてご紹介します。
瀬戸内こども牡蠣調査団の活動
「瀬戸内こども牡蠣調査団」は、江田島での牡蠣養殖の現場を学び、次のステップとして実際に牡蠣を育てることに挑戦しています。7月に行われた調査イベントでは、地元名産の牡蠣やその育つ里海について学び、海の大切さを感じ取った子どもたち。今回の『牡蠣の飼育・観察プロジェクト』では、彼らが学んだことを実際に実践することになります。
飼育観察のスタート
この活動は、中国放送の本社ロビーに設置された水槽で行われ、まずスタートイベントが2023年9月6日に実施されました。子どもたちやその家族が見守る中、牡蠣の幼生が水槽に投入され、子どもたちはその成長過程を観察していきます。水槽は、実際の環境変化を再現するため、富栄養域と貧栄養域を設けて、競争や成長について考察することを目指しています。子どもたちは、餌の量や牡蠣の密度が如何に成育に影響を与えるのかを、実際に観察しながら学んでいきます。
スタートイベントの様子
スタートイベントでは、子どもたちの興奮して水槽を囲み、牡蠣の自然な動きに目を輝かせていました。「殻が開いたり閉じたりしてる!」と嬉しそうに声を上げる様子が印象的です。さらに、技術協力を行った企業「イノカ」の技術者による特別授業もあり、牡蠣の生態についてのクイズを通じて新しい知識を学ぶことができました。このような体験を通じて、子どもたちは海の生き物である牡蠣に親しみを持ち、さらなる学びへと繋げています。
未来へのつながり
活動は今後も続き、子どもたちは学んだ内容を多くの人々に広めていく取り組みを進めます。小学生団員は「江田島牡蠣新聞」を作成し、10月には広島電鉄のラッピング特別電車に掲出される予定です。また、中学生たちは牡蠣を通じて広島の海について学んだことを教材としてまとめ、県内の小学校で授業に使用されることを目指しています。海の環境を次世代へ引き継ぐために、子どもたちの思いが込められた活動は続いていきます。
最後に
この「瀬戸内こども牡蠣調査団」の活動は、海を通じて人と人とのつながりを強める重要な取り組みです。未来の海の豊かさを担うこの子どもたちの姿を見守りながら、私たちもその活動に注目していきましょう。もちろん、この活動に参加する皆さんも、日々の生活の中で海の大切さを感じ、守っていく意識を持ってほしいと思います。私たちの未来を共に育むために、海と一緒に成長していきましょう!