「こども誰でも通園制度」と保育士の意識
2026年度から全国的に導入予定の「こども誰でも通園制度」に関する意識調査が、レバウェル株式会社によって実施されました。この制度は、生後6か月から満3歳までの子どもが、親の就労にかかわらず柔軟に保育サービスを利用できる新たな取り組みです。しかし、保育士・幼稚園教諭359名に対する調査の結果、53.7%が制度に対して「不安」を感じていることが明らかになりました。
保育士の不安と期待
調査によると、半数以上の保育士が「不安である」と回答。具体的には"子どもの特性把握や個別対応に伴う負担増"や"安全・衛生面でのリスク"に対する懸念が主な理由です。一方で、制度に期待している点もあり、たとえば"保護者の子育て支援"や"子どもの成長を支える"機会が増えるという意見が寄せられています。このように、制度への期待と不安が交錯している現状が浮き彫りになりました。
子どもとの関わり不足とそのリスク
さらに、調査では4割以上の保育士が「子どもと関わる時間が不足している」と感じており、その原因として多忙さが挙げられています。具体的には「事故やヒヤリハットの増加」や「子どもへのサポートが不足する」リスクを約7割が認識しているのです。このことは、日々の業務の中で十分な関わりが持てていない現状を示しています。
働き方に対する不安
制度導入後の働き方についても、多くの保育士が不安を抱えていることがわかりました。回答者の51%が「現職を継続したいが不安がある」と述べ、保育業界以外への転職を考える声も一定数ありました。このような不安を解消するためには、常勤保育士やパートの増員が急務とされています。人材の確保や待遇の改善が求められる中、保育士にとって安心して働ける環境の構築が重要です。
包括的な環境整備が必要
制度の円滑な実施のためには、雇用形態を問わない人員配置や給与の改善が不可欠です。調査によれば、保育士の81.9%が「処遇改善」を必要としていると回答し、保育対象者の増加に対して現場がキャパシティを持たない状況を明らかにしています。
レバウェル保育士は、こうした課題を解決するために、専門アドバイザーが求職者に対し柔軟な働き方を提案し、適切な人材の確保を目指しています。保育士が安心して働ける環境の整備は、今後ますます重要な課題となるでしょう。
この調査を通じて、「こども誰でも通園制度」がもたらす影響だけでなく、保育士自身が感じる業務負担と現場の課題が如何に深刻であるかを知ることができました。子どもたちとその家庭がより良い環境で育つためにも、今後の制度運用や労働環境の改善が期待されます。